中国、監視社会の到来
今更何をいうかと思われるだろうが、中国では監視社会が急速に進んでいる。
欧米の比にならないくらい、少なくとも欧州は比較するものでもないし、米国は監視においては中国に先を行かれている。
今までの監視というのは「規制」が主であったように思える。
ただの肌感ではあるが、少なくともネットの規制、移動の規制、市場の規制、規制規制だった。
最近は規制ではなく、全てにマーカーをつけ、監視をし始めた。
監視の次に来るのは管理だ。
押さえつけていた人間を監視し、そして情報を管理する。
それはある意味で不幸ではあるが、マイナンバーが失敗し、国民の情報を管理しきれていない日本からすれば、羨ましい面もある。
最近見た監視社会の到来にふさわしいと思う技術を紹介しよう。
車載マーカー
車はあらゆる場所の移動を監視される。政府が全ての車にマーカーを取り付けることを義務付けた。日本でいうETCのようなものが全ての車に搭載必須になった。これで政府は人の移動をある程度終えるようになる。日本でいうとカーナビ会社や移動情報会社がこの辺りのノウハウを持つ。
https://www.wsj.com/articles/a-chip-in-the-windshield-chinas-surveillance-state-will-soon-track-cars-1528882203
信頼度
人には信頼度が付与され、商品の購入、資金の借り入れ、経済に関連した信頼度で迅速に決済や借入が行われる。日本でいうカード会社や銀行がこれに当たる。コマースなどのビッグデータを持たないため、大規模な信用情報を日本の企業は得られない。良くて楽天やヤフーなどの総合稼業だろう。あとAIで信頼度を測る金融サービスがあったきがするが入力項目が多すぎて途中でやめてしまった。
https://wisdom.nec.com/ja/business/2017041101/index.html
能率管理
表情を高頻度で読み取られ、集中力や感情を取得される。居眠りや集中力の持続で評価される。感情や態度が評価される時代になる。日本でいう、車会社の居眠り判定などが近いだろう。
http://www.businessinsider.com/china-school-facial-recognition-technology-2018-5
学校で出欠を取る必要がなくなる。点呼を取る必要がなくなる。サービスを利用する際になんども書かされる面倒な個人情報の登録がなくなる。何日も審査で待たされることがなくなる。人権などどこに言ったんだろうかという気がするが、それが中国のやり方だ。
ここまで来ると、日本が遅れている訳ではなく、中国の早さと物量がおかしいのだと気づかされる。最近は中国という枠組みで中国企業の技術を紹介することがある。
グーグル、フェイスブック、LINE、騰訊、アリババ。グーグルやフェイスブック、アップルはグローバルな企業だ。これらの会社の説明に対して、アメリカは、とかEUはなんて枕詞はほとんどない。
だが、中国企業は別だ。中国の技術として、世界に広がっていく。閉鎖された巨大な市場を持つからこそ、中国の企業はグローバルというよりも国家に付随する機関としてのイメージが強い。
中国のやり方を真似るべきではない。ただ、その技術や進みは追いついていかなければならない。現状ですら周回遅れもいいところだが、ここから先は、さらに早いスピードで離されていく。これからの時代は企業の持つ情報の量が力になる。
悲しいのことに先端の技術情報を調べようとして出て来る記事に日本の企業はほとんどない。ただ、ブロックチェーンとVRにおいて日本の熱意はとても高い。少なくともこの2つの持つ技術は今後、世界のスタンダードになる。我々はここを促進すべきだ。